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男性更年期外来とは?
男性更年期外来とは、更年期障害に悩む男性のための専門外来です。更年期障害というと女性特有の病気と考えている方も多いかもしれませんが、男性も女性と同様、加齢に伴う性ホルモンの減少により様々な症状が現れることがあります。
日本国内には更年期障害にかかっている男性が約600万人いるとされていますが、そのほとんどは医療機関での治療を受けていないと言われています。
男性更年期障害の症状
主な症状として、以下のようなものが挙げられます。
男性性機能障害
いわゆるEDです。勃起障害、性欲低下などが含まれる障害で、日本性機能学会では「性交時に有効な勃起が得られないために満足な性交が行えない状態で、通常性交のチャンスの75%以上で性交ができない状態」と定義されています。
精神神経症状
気分の落ち込み、やる気が出ないなどの抑うつ症状。不眠などの睡眠障害も該当します。
自律神経失調症状・身体症状
ほてり、のぼせ、めまい、過度な発汗、動悸、息切れ、しびれ、筋力低下、肩こり、筋肉痛、腰痛、などが当てはまります。
男性更年期障害の仕組み
男性更年期障害の直接的な原因は男性ホルモンの減少です。というのも男性ホルモンは、以下のように様々な役割を果たしているからです。
- 筋肉量の増加促進
- 骨格の成長促進
- 性欲・性衝動の亢進
- 体毛の増加・成長促進
- 造血作用
- 集中力の維持
- リスク判断力の維持
- 正常な肌のターンオーバーの維持
- 動脈硬化防止 など
加齢などが原因で男性ホルモンの分泌量が減っていくと、こうした機能も低下していくため、結果として前述のような男性性機能障害や精神神経症状、自律神経失調症状・身体症状が現れてくるのです。
男性更年期障害の診断
男性更年期障害の診断は、以下の2つの検査に基づいて行われます。
テストステロン値の測定
テストステロンは代表的な男性ホルモンです。世界では、血液検査を通じてこのホルモンの血中量が300ng/ml以下であれば、男性更年期障害と診断されます。
一方日本では、遊離テストステロンといって、活性化したテストステロンの量を調べる方法が開発されており、8.5pg/ml以下が男性更年期障害の基準とされています。
AMSスコアの測定
男性更年期障害はテストステロン値の検査だけでは正確な診断ができません。
そのため、AMS(Aging Male Symptom)スコアと呼ばれる17項目で構成されたアンケートを使って、患者様自身の自覚症状をチェックしていただくことで診断を行います。
男性更年期外来での治療
男性更年期外来では診断結果に基づいて、健康的な生活習慣のためのアドバイスや漢方薬の処方と合わせて、注射や軟膏を通じて男性ホルモンを投与する男性ホルモン補充療法が行われます。
肝機能障害や多血症などの副作用のリスクはあるものの、場合によっては投与直後からスイッチが入ったように症状が改善する患者様もたくさんいらっしゃるため、当院でも導入しています。