気管支喘息/一酸化窒素呼気分析測定・総合呼吸抵抗測定装置

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気管支喘息とは?


気管支喘息は呼吸器の病気の1つで、呼吸困難や咳などを伴います。
気管(喉頭から肺まで続く空気の通り道)、気管支(肺に枝分かれした気管)に慢性的な炎症が起こり、何らかの刺激が加わると管が狭くなり、それによって空気が上手く通らなくなります。

専門家による気管支喘息の治療

専門家による気管支喘息の治療

当院の院長北村は勤務医時代から長年、循環器(心臓・血管)に並ぶ専門分野として呼吸器の治療に向き合ってきました。そのため気管支喘息の治療においても、専門家として多角的で正確な視点から診断・治療を行うことが可能です。

なかなか治らない気管支喘息や、長引く咳などにお悩みの方は、是非一度、加古川市の北村内科クリニックまでご相談ください。

気管支喘息の症状

気管支喘息の症状には、以下のようなものがあります。

呼吸困難

炎症を起こした気管や気管支が刺激に伴って細くなると、空気が肺に送られなくなるため呼吸困難に陥ります。特に夜間や早朝に症状が悪化することがあります。

咳と喘鳴音

咳が出るのは、何らかの刺激によって発作を起こすことで、気管支の筋肉が縮み、その信号が神経を通じて咳を引き起こす脳の部分に伝わるからです。
喘鳴音(ぜんめいおん。ゼーゼーという呼吸音)の原因は、炎症と発作によって気管・気管支が細くなるからです。管が細くなると、息を吐く際に管の中を空気が勢いよく通ります。その結果、喘鳴音がするのです。口を大きく開けて息を吐く時と、口をすぼめて息を吐く時の音の違いをイメージすると理解しやすいかと思います。

特に寒い空気やアレルゲン(花粉、ハウスダストなど)に触れたときに症状が悪化することがあります。

痰の増加

気管支が炎症を起こすと、粘液の分泌が促進されます。その結果、透明な痰が増加します。

胸部の圧迫感

気管支喘息の患者様は、発作の前に胸部に圧迫感や苦しさを感じることがあります。

気管支喘息の原因

気管支喘息の主な原因は、炎症と過敏性の増加です。気管支の狭まりと症状の増加は、以下のような要因と関係があるとされています。ただし、大人になってから発症する気管支喘息は、原因を明確に特定できない場合が多いと考えられています。

アレルギー

アレルギー反応が気管支を刺激し、炎症を引き起こすことがあります。子供の気管支喘息は、ほとんどアレルギーが原因とされています。

環境要因

空気中の汚染物質やタバコの煙が気管支の炎症を悪化させることがあります。

遺伝的要因

気管支喘息は遺伝的な要因も関与していることがあります。気管支喘息そのものが遺伝することはありませんが、アレルギーになりやすいなど発症に繋がる要因が遺伝する場合があります。

感染症

呼吸器に関する感染症が気管支炎症を誘発することがあります。

気管支喘息の危険性

気管支喘息は放置すると重篤な症状を引き起こすことがあり、場合によっては死に至るケースもあります(喘息死)。また、炎症が長期間続くと「リモデリング」といって、慢性・難治化してしまいます。

そのため「単に咳が出ているだけ」と甘く考えず、信頼できるクリニックや病院で治療を受けることが大切です。

気管支喘息の検査

気管支喘息の診断は医師による問診や検査によって行われます。当院ではより重い病気である慢性閉塞性肺疾患(COPD)と区別をするためにも、一般的な肺機能検査やレントゲン検査、アレルギー検査に加え、一酸化窒素呼気分析測定装置とモストグラフ(総合呼吸抵抗測定装置)を導入しています。

一酸化窒素呼気分析測定

一酸化窒素呼気分析測定では、患者が吐き出す息中の一酸化窒素(NO)濃度を測定します。患者様が特別な装置に向かって深呼吸をするだけで、呼気を分析することができます。

NO濃度は気管支の炎症度を示すため、治療の方針を立てたり、効果をモニターしたりするために非常に役立ちます。また、痛みやリスクが少ない点も特徴です。

検査でわかること

この検査は、患者様の呼気中に含まれる一酸化窒素(NO)の量を測定することにより、気道の好酸球性炎症の存在を検出します。喘息はこのタイプの炎症を特徴とするため、一酸化窒素の濃度は喘息の診断やそのコントロールの状態を把握するのに役立ちます。また、近年増加傾向にある「せき喘息」の診断にも有用です。

検査値について

健康な成人の一酸化窒素の正常値は約15ppbですが、22ppb以上の場合、喘息の可能性が高まります。37ppb以上であれば、ほぼ確実に喘息と診断されることが多いです。

この検査は、喘息の治療計画の策定にも役立ちます。例えば、NOの値が高い場合は、ステロイドの吸入が効果的である可能性が高く、治療の必要性を示唆します。治療によってNO値が低下すると、治療が効果を発揮している証拠となります。また、この測定値は薬剤の増減を決定する際にも参考になります。

検査の流れ

①検査の準備:リラックスした状態で椅子に座ります。
②呼気の準備:まず深く息を吸い込みます。これにより、肺が十分に空気で満たされるようにします。
③マウスピースの使用:マウスピースをくわえ、機器に向かって息を吐き始めます。
④息の吐き出し:一定の速度で10秒間息を吐き続けます。この間、機器の画面を見ながら、一定の速度を保ちます。
⑤結果の分析:息を吐き終えた後、約1分で機器が分析を行い、結果が表示されます。

この検査は2~3分という短い時間で完了し、患者様にかかる負担は非常に少ないです。また、小児から高齢者まで、幅広い年齢層の患者様に対して安全かつ反復して行うことが可能です。

モストグラフ(総合呼吸抵抗測定)

総合呼吸抵抗測定は、患者様に特別な装置を使って息を吐いてもらうことで、気道の抵抗を評価することができる検査です。
この検査は気道がどれだけ狭くなっているかを評価できるため、治療計画の立案、治療効果判定に有効です。とりわけCOPDの管理に重要な検査で、早期の問題発見に役立ちます。

検査でわかること

この検査では、患者様が吐き出す際の気道の抵抗度を数値とカラーグラフィックで表示します。特に気管支喘息や慢性閉塞性肺疾患(COPD)の診断に有効で、長引く咳の原因が喘息かどうかを判断する重要な手がかりとなります。

検査結果について

モストグラフの結果は色分けされて表示され、正常ならば緑色、抵抗が強くなるにつれて黄色、赤色、青色と変わります。これにより、気道の状態が直感的にわかり、治療の必要性や進行度を迅速に把握することができます。

検査の流れ

①鼻にクリップ:検査中は鼻呼吸を避けるため、鼻にクリップを装着します。
②マウスピースの使用:マウスピースを口でくわえます。
③頬の支持:頬を両手で軽く押さえることで、標準的な呼吸を促します。
④20秒間の呼吸:20秒間、自然に呼吸していただきます。
⑤結果の表示:検査が完了すると、結果がディスプレイに表示されます。

この検査は非常に簡単で、普通の呼吸をするだけで行えます。呼吸の際の気道抵抗の変化を測定することで、気道が狭くなっていないかどうかを確認することができます。

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